タイトルに釣られて「AV女優とAV男優が同居する話。」を読んだらアレを想い出した話

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AV女優とAV男優が同居する話。」──タイトルからして、言葉にしがたい魅力と吸引力がある(健全な男子並の反応)。

私もそんな1人ですが、エロエロではないです。”R15”くらい。

複数の短編が織りなす一冊で、”男女の恋愛(後味ズッシリ)”が目白押し! 大好物なので楽しめました!

あぁこんな気持ちになったのは、アレをみた時以来です。

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セリフと描写がグサグサ刺さってくる(快感)

本作を読むと、男性視点と女性視点の恋愛観(ただしドロドロ風味)の差が垣間見える。

「男は”セーブしてはじめる”」「女は”強くてニューゲーム”」

──RPGで例えると、だいたいこんな感じ。

男を”女々しい”と形容するのは、恋に恋をしている時が最も合っている。

その女々しさを存分に見せつけられるのが、「秒速5センチメートル」だった。

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貴樹くんの女々しさとタイミングの悪さは、多くの男性の深層をえぐり、トラウマを植え付けてくれました。

つまり男性への精神攻撃は、”悲恋が効果的”なのです。

「あんときああいってればなー、戻りたいなー」って話がウケやすいのは、そのため(台無し)。

一方、女性への精神攻撃は一体何が効くのだろう……?

ヤリ捨て? 愛されない自分? 遠恋? 叶わぬ恋?

いろいろあるけれど、過程はどうあれ”内面を暴かれる”のを極端に嫌うものです。

……これらの説明ではわかり辛いと思います。単純にいえば「ジャンルは同じでもベクトルが違う」感じ。

その辺を交えながら、本作の感想とさせて頂きます。

AV女優とAV男優が同居する話。

表題通りAV女優がひょんな理由で、AV男優とルームシェアをすることになり、同居する話。健全な男子であれば、このタイトルだけでも鼻息が荒くなりそう。

パートナーに隠れてコソコソ読みはじめた人は、このシーンで膝をつくかもしれません。

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「なん…だと……?」

でもこれはリアルやなと。

毎晩のように「ここはこうしたほうがイイんじゃないか?」「そうね……んっ」と性技について研究しあう両者では、ただの”セックス指南本”で終わってしまいます。

そんなわけで2人は(主に男性読者を裏切り)ピュアな関係を開始する。

そして摂理のように惹かれ合い、付き合うことになるのですが……。

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ここからページをめくると、落差で目眩がする。

「お願い、あたしとこの人の“初めて”を見ないで……」

ここからのシーンひとつひとつ、針を刺されていく感じでした。

ちくちく、ちくちく──。あぁこの感じ、”秒速”をはじめてみた時と同じだな……。

いたたまれないベッドシーンは、梓の感情に心が喰われる感覚だった。

これとは別に(ちょっと救いのある)後日談と、別のアイドル落ちAV女優の話があります。

こっちは”愛されたい系女子”のサイコな部分を見れる。「AV女優とAV男優が同居していた話。」として、すごく綺麗にまとまっています。

兄が好きな妹と妹が怖い兄の話。

兄が好きな双子の妹それぞれのお話。──これの終わり方が、かなりキます。

「誕生日プレゼント決めた」

「真太のはじめてちょうだい。餞別にあたしのはじめてもあげる」

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「にぃにぃ好き好き♥」といいつつ割り切っている灯奈と、「真太はあたしにゾッコンLOVE」と思い込んでいる雅奈、それぞれの話。

はじまりが兄である真太視点での話。解説編ともなるのが灯奈と雅奈の話。

──ヤンデレの素質がある雅奈ちゃん。好き好きな兄の真太が家を出ていくと知り、爆発してしまいます。

ここは「いつ刺されるのかな…」とトゥンクしながら読み進めました。コマ割りと表情でもう……魅せます!

「妹に体を迫られて断って傷つけて。代わりに金を与えたなんて誰にも言えるわけなかった」

──そう。快◯天ちゃんも白目を剥きそうなモノローグをする真太きゅん。この辺で私は酸素マスクが欲しくなりました。

エロゲーならシナリオ部門でレジェンドに食い込むぞ!

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雅奈が買ったモノとは…?

真太くんが絶句していますが、私も絶句しています。「は? ウソだろ…」、で済めばよかったのになぁ。

ここからはじまる、妹達が近親恋愛の価値観を語り合い、物語を結んでいく過程も”痛い”です。漫画だからまだ”読める”。でもこれが小説でじわじわ嬲られる文章だったら、途中で魂が抜けている自信がある。

作品全体にいえますが、短編とはいえ綺麗に纏まっています。

この二作は「無言で腹パン」されている気分で、最近ハッピーな恋愛漫画を読んでいた自分にとって、かなりダメージを負いました。

──でも、これがクセになるんだよなぁ(Mっ気)。

「自意識過剰なあたしの話。」と「一日一回、あなたを好きだと思わせて。」

この二作は、女性にダメージが行く話かと。

私からすると「わかる、わかるけど君には成れないからわからない」という感想。男性からすると、「いるよね」とか「あるよね」とは共感するかな。

……先の二作が重厚な味付けのステーキだったから、こちらはパンをスープに浸してもくもくしていた。

描き下ろしやあとがきでの補足が合わさりヤバイ

各話の語られていない部分や若干の”救い”を補足されています。

これ全部繋げると、コミック1冊分は余裕なくらい。でも連載するとなると息切れしそうなので、これはこれで完璧な1冊でしょう。

恋愛の創作として、こういう切り口はホント、好きです。

AV女優とAV男優が同居する話。【コミックス版】 (アイプロセレクション)
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もともとは同人誌が初出で、これは作者の総集編みたいな1冊。

「黒ひめコミックて出版社どこだよ(おこ」になりながら書店の棚を探していました。新刊積みで見つけて、アドレナリンだぱぁした状態で、女性の店員さんに表紙をつきつけました。

──お釣りを渡す時、互いの手に置かれる空間。それは心が引いた距離、だったのかもしれません。

[余談]この本をどうしても読みたくなったいきさつ

なんだっけ、最初はTwitterで見たのかな。それから試し読みをしようとしたのですが……。

おい、3ページくらいしか見れないやんけ

そしたら『会員登録すればもっと見れるよ!』と煽るじゃないですか。そりゃ登録しますよ。

人気コミックを1冊100円でお手軽レンタル、漫画を楽しむなら電子貸本Renta!

おい、会員登録しても同じページしか見れないやんけ」。さししは憤怒した。じゃあ買おう、と。

かーっ! 商売うまいねぇ!(デコペチー)

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